2008年6月3日火曜日

vol.3 うめはらなかせはなぜふたり?


うめはらなかせは、ボーカル2+ギター1の最小編成バンドです。なんでこうなったのか? 第3回はバンドのスタイルについてです。


 今回はスタイルの話です。

 バシッ!

 イテテテテ。体重の話やなくて、バンドの演奏スタイルのことですやんか。

 そやったん。

 なかせさんに「いっしょに歌いましょ」と誘われて、最初に練習しましたね、あのバレエレッスン場で。

 だだっ広いとこね。うめはらさん暖房と冷房のスイッチを間違えはって寒かったです。あのときに鈍くさい人やっちゅうことに気づくべきやった。

 はははは、完全に忘れてた。冬でしたもんね。あんとき、なかせさんはオベーションのガットギターを持ってきはって、自分でも弾かはったでしょ?

 ポロロンとね。

 それで、「へ~、自分で伴奏して歌わはるんや」と思うたんですけどね。ギター2台でやるつもりはなかったんですか?

 そんなん、ぜんぜん思ってしません。ヘタクソですもん。

 エミルー・ハリスの曲、それなりに雰囲気出てましたよ。

 いや、ほんま?

 ほんまほんま。そういえば、最初はベッツィ&クリスとサイモン&ガーファンクルの曲が中心で、ご本家はどっちもギター1本で、ボーカル2つです。

 ギター1本あったら歌えると思うてました。

 ギターは1本でも、スチールとガットを使い分けるんですけどね。スチール・ガット、なんちゃって。

 意味わかりませんーーー。けど、あんまり見かけませんね、この編成。

 最初から自分が歌姫になるつもりやったんでしょう。

 バシッ!

 い、痛っ! ぶた姫て言うてませんやんか

 ほんまに、ようそんなこづら憎いことばっかり思いつきますね。

 へへへ。それと、うめはらなかせはなんでふたりかっちゅう話ですけど。PP&Mの掲示板で知り合うたんやから、あとからだれか入ってもろてもよかったんですけどね。

 こんな変わりもんふたりのとこにだれが寄ってくれはります?

 しやろか。まあ、ふたりだけっちゅうのはフットワークが軽いですよね。練習の予定を決めることから、どの曲をやるかまで、すぐ相談できて、すぐ決まる。

 フットワークは軽いけど、からだは重い。と自分で言うてしまいました。

 ははは、先に言われてしもた。ギター1本やと楽器の練習時間もいりませんしね。その代わり、音がしょぼいがな。

 そんなことないと私は思っています。へたなギターが入るよりずっとマシですやんか。

 まあ、チューニングひとつとっても2台やと時間がかかります。それでもPP&Mみたいにギター2台でやるときれいですけどね。

 いろんなとこで上手な人に出会えるし、そういうときにちょこっと合わせはったらよろしいやん。

 ときには3声でハモりたい歌もあるし、演奏かて音の厚みもほしなることもあるけど、このふたりだけの気楽さにはかないませんな。

 バシッ!

 ぶ厚いカラして役に立たん、て言いたんでしょ!

 イテテテテ。言うてませんって。言うてないだけで。

 にくたらしいわ。ほんまに。

 被害妄想やがな、ほんま。まあ、しかし、メンバーがふたりだけで、楽器のアンサンブルもなしっちゅうことで、やりたい曲がすぐできる。そこが利点です。

 でも、他のバンドがしてるのにやってないことがありますやんか。

 なんです?

 忘年会やライブの打ち上げ飲み会。私らふたり寄ったら、練習しよかになりますもん。

 ふ、ふたりだけで飲み会! 考えたことない。

 バシッ!

 イテッ!

 考えたことないてーぇ?

 なかせさんの顔見て飲んでもおいしないし。

 バシッ!

 バシッ!

 おたがい様ですぅ。

う 2発もどつかれたあ。そういえば結成1周年のお祝いもしてなかったなあ。

 とにかく練習が楽しいのが何よりですもんね。

 へえ、なかせさんの持ってきてくれはるおやつと熱い紅茶も、ありがたくお呼ばれしてまっせ。

 感謝して食べよし! 

 食べてますがな。

 でも、始めは練習だけでええと思うてましたもんねえ。ハモれるだけで楽しいし。

 ほんまでっせ。ぜーたく言うたらあきません。主婦とフリーライターやさかい平日の昼間に練習できるし。

 家も近くもなく、遠くもなく。

う それにぼくら、お互い自分の意見が遠慮のぅ言い合えるとこがええんですわ。

 強力なリーダーがいてませんしね。

う イコール・パートナーということです。体重はイコールちゃいますけど。

 バシッ!

 バシッ!

バシッ!

う 3発もどつかれたあ。

 当然の報いやわ。

 てことで、次はうめはらなかせの特色である選曲の妙について。

                                               つづく